令和4年は1月から感染第6波が続き、これが収束することなく7月から異次元の感染拡大を示した感染第7波が始まり、愛媛県ではお盆過ぎ頃にピークを迎えました。この頃、県内各保健所は麻痺し、診療所の発熱外来は完全な渋滞に入り検査を申し込む電話をかけても断られ続けるようなことになりました。重点病院では病床利用率が満床になるほどいっぱいになり、入院の適応があっても入院できない状況になりました。医療崩壊の一歩手前でした。愛媛県下には「医療危機宣言」が発出され、第7波は9月に入ってようやくピークを越えましたが、完全に収束することはなく11月現在、感染は急速に再拡大しており、私たちはおそらく感染第8波の入り口に立たされているものと思います。
新型コロナウイルスと向き合って3年になります。令和2年5月頃のステイホームの時のような厳しい自粛生活を再度県民に求めることは難しいだろうと思います。無理な自粛生活のマイナス面もよくわかってきました。自粛生活を続けると社会経済が回復困難なダメージを負うこともわかりました。私たちは、より「日常」を取り戻しながら、好んでか、やむを得ずか、解釈は微妙ですが、新型コロナウイルスと付き合っていく選択を迫られています。
しかし、「感染者を減らすことこそが最大の経済対策」です。感染者を最小限にとどめてこそ、皆さんが安心して買い物を楽しみ、観光を満喫することが許されます。また感染者を最小限にとどめることで、死亡してしまうかたを減少させることが可能になります。
感染拡大をくいとめ、みなさんが安全な生活を継続することを可能にするために最も有効な手段はワクチン接種です。すでにファイザー社からはオミクロンBa4/5対応ワクチンが提供されていますが、12月になればモデルナ社からもオミクロンBa4/5対応ワクチンが提供されます。ワクチン接種は強制ではありませんが、できるだけ早くワクチン接種をしていただくことが、あなた自身を守り、ご家族を守り、それが社会を守ることになります。ぜひご協力をお願いいたします。
ワクチン接種だけでなく、日頃の三密の回避や頻回の手指の消毒を励行し、寒くなりますがお部屋の換気に十分配慮いただきたいと思います。北海道で感染者が急増しているのは寒気襲来のために換気がおろそかになっているためとされています。今後も罰則を伴うような行動制限は課されない見通しですので、年末に向けて忘年会や慰労会が企画されているものと思いますが、皆さんには自制心をもって節度ある行動を心がけていただきますようお願いいたします。