HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)について

 子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)が原因のがんです。
 重要なのは、子宮頸がんは世界でワクチンによって予防できる数少ないがんということです。日本では、HPVワクチンを定期接種ワクチンとして、小学校6年~高校1年相当の女子に積極的に接種するよう呼び掛けています。
 しかし、諸外国と比べると、日本は圧倒的にHPVワクチン接種率が低いこともあいまって、若年世代の罹患者数が増えています。この背景として、定期接種が導入された2013年4月にワクチン接種後の多様な症状などについて、十分に情報提供できない状況であったことから、2013年6月から2022年3月まで、一旦積極的接種勧奨を差し止めていたことがあげられます。
 しかし、2022年4月より、ワクチン接種の安全性について特段の懸念が認められないことが改めて確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、国は積極的接種勧奨を再開しています。

 さらに、これまで上記の理由で定期接種の機会を逃したキャッチアップ接種世代(1997年度生まれ~2007年度生まれの女性)、つまり、
令和6年度でいえば16歳~26歳相当の女性が、現在、公費負担(無料)で接種が可能です。※但し、キャッチアップ接種は2025年3月までの時限的措置。

 なお、子宮頸がん予防には「ワクチン接種」と「定期的な子宮頸がん検診」の組み合わせが最も効果的です。
 20歳以上の女性は2年に1回、定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。