2022年8月5日

新型コロナウイルス感染症に関する会長からのお願い

 容易に収束を見せなかったオミクロン株による感染第6波が凪状態に入ることなく、オミクロン派生株BA5による第7波がかつて経験したことのない異次元で未曾有の感染拡大を愛媛県下全域にもたらしています。毎日約1500人から2000人の感染者が新規登録され、自宅療養者は雪だるま式に増加しています。
 このため保健所の機能は破綻し、今後は重症化リスクのある新規感染者をいかに選択・抽出し集中的に健康管理する業務にシフトしていかざるを得ません。比較的症状の軽いコロナ患者さんは、今後は自己管理が求められますが病状悪化時は躊躇なく申し出ていただきたいと思います。

 感染の診断を行う医療機関の発熱外来もほぼほぼ予約でいっぱいの状況であり、お申込みいただいても検査できるのは翌日になることが多い状況です。検査キットも不足気味です。順番を冷静にお待ちください。

 重点医療機関の入院医療施設はほぼ100%の病床利用率になっています。判りやすく言えば、今日10人退院しても10人新しく入院してくるためコロナ専用病床の空きがない状況です。コロナ患者さんを受け入れることのできる愛媛県下の全ての病院のコロナ病床利用率は危険領域の50%を超えています。50%でなんで?と思われるかもしれませんが、50%を超えると対応できるスタッフが足りなくなり、結果として一般医療、つまり普通の外来や救急受け入れの停止だけでなく、予定されたがんの手術の延期・骨折の手術の延期など医療提供体制の崩壊が起こる目安が50%とされています。

 現在の医療提供体制の目標は(1)重症患者さんを正しく「選択」し「集中」的に充分な治療を行うこと(2)感染者数を徹底的に減少させることです。この2点が社会を安定させるための必須条件と考えています。

 では、感染者数を減少に転じさせる方法を述べます。

  1. ① ご自身が感染する可能性のある行動をご自身が主体的に徹底的に回避することが大切です。
  2. ② 次にマスクの着用や手指の消毒など基本的な感染回避をおろそかにしないでください。
  3. ③ 3回目・4回目のワクチン接種を是非お願いします。ワクチン接種することで100%感染予防効果があるわけではありませんが、重症化リスクは明らかに軽減できています。実感としては感染予防にも役立っているように感じます。ご自身を守ることは、ご家族を守ることであり、社会を守ることにもなります。